フォーラム・セミナー

第6回CPDSフォーラムを開催しました

3月8日の夜、六本木ヒルズの街区から一本入った路地にあるラウンジスペースBLINKで第6回CPDSフォーラムを開催しました。対面でのフォーラムは新型コロナウイルス発生の直前、2019年12月以来3年3ヶ月ぶりです。

ゲストは建築家の中島雷太さん。海外プロジェクト経験の豊富な中島さんは、ご自身の中島製作所に加え、英国の大手設計事務所PLPアーキテクチャーの駐日代表を務めています。CPDSの海外連携作業部会でリーダーを務めて頂いている中島さんは、PLPのプロジェクトを紹介しながら、日本と海外の建築プロジェクトの進め方の違い、ビジネス文化の違いについてお話し頂きました。その中で、作業部会で作成したガイドライン「建築設計における海外デザイン事務所との付き合い方」のエッセンスに触れられていました。

建築プロジェクトを進める際、日本のクライアントが保守的で従来路線の延長上でまとめようとするのに対し、海外のクライアントは新しい空間、新しい建物の在り方を求めるという大きな違いがあるとのこと。これは商習慣という以上に国民性、文化の違いが表れていると感じました。

英国では開発を行う際、まず既存建物の再生活用について検討し、建替えと比較したCO2排出量などの検討結果をレポートすることが義務付けられているそうです。そのプロセスを経ずに建替えを進めることは認められておらず、社会全体として環境への影響を配慮した持続可能な開発プロジェクトの重要性が認識されているのだと感じました。日本でも既存建物のリノベーションやリファイニングの事例が出てきていますが、まだまだスクラップ&ビルドが主流であるように思います。

東京のど真ん中、日比谷公園に面した6.5haの街区で現在進められている「TOKYO CROSS PARK構想」。事業者が大手企業10社、参画する設計事務所が5社というビッグ・プロジェクトで、PLPはマスターデザインとプレイスメイキングストラテジーに加え、4棟のうち2棟のタワーデザインを担当しています。
これまでの開発事業で海外の設計事務所が担う役割は「スキン・デザイン」、外観のデザイナーというケースが多かったのですが、PLPはプレイスメイキング=場所づくりの戦略立案すなわちどのような場所、空間にするのかを複数の事業者を調整しながら企画・立案する重要な役割を担っています。施設設計においても全体のマスターデザインを描いたうえで、個々の建物のデザインについては夫々の設計者と協働しながら進めていくそうです。
街区全体の完成は2038年、今から15年ごとのこと。新しい都心のシンボルが今から待ち遠しいですね。

「TOKYO CROSS PARK構想」紹介記事(【】TECTURE MAG)

https://mag.tecture.jp/culture/20220325-55708/

参加者は12名、親密な雰囲気の中でネットワーキングも進んだようです。中島さん、貴重なお話をありがとうございました。次回CPDSフォーラムは3月15日と22日、都市計画家の中分毅氏をゲストに迎え、同じ会場BLINKで開催する予定です。

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