レポート

第16回CPDSフォーラムを開催しました

第16回、今年度3回目となるCPDSフォーラムを2月19日に開催しました。

ゲストに内科医の占部まりさんをお迎えして、ご尊父・宇沢弘文先生が唱えた「社会的共通資本」を基軸に、「これからの都市デザインとコモンの可能性」と題して株式会社ロフトワーク様と共催で実施。60名を超える方にお申込みいただき大変盛況でした。

占部さんはお父様の夢だった医療の道に進み、内科医となりました。宇沢先生は「医療の本質はサービスではない。信任である」と常々言っていて、医療と教育が社会的共通資本の重要な柱だと述べていました。医学部ではなく理学部に入学、数学を学んだのちに経済学の道に進みます。「経済は人間の心があって初めて動き出す」が持論でした。

占部さんと宇沢先生

宇沢先生が唱えた社会的共通資本は、誰ひとり取り残さない社会=SDGsの精神そのものです。SDGsの提唱者のひとりであるジェフリー・サックス氏は、宇沢先生がローマ法王に謁見する会に参加していたそうです。サックス氏は宇沢先生の愛弟子である経済学者ジョセフ・スティグリッツ教授とも親交がありました。

占部さんは安宅和人氏が中心となって進める「風の谷」プロジェクトのヘルスケア班リーダーでもあります。疎空間における健康のテーマはJoy of LifeとPPK=ピンピンコロリだとか。困難な状況に立ち向かう能力をポジティブ・ヘルスと呼び、医療の充実よりも人との繋がりを保つことが大切と指摘されました。

会場とのセッションでは、企業の営利と公益の両立や、地域のコモンにどのようにかかわるかといった観点からコメントを頂きました。また、人間中心でなく、自然資本も含めたコモンという視点が大事といった指摘もなされました。都市開発や空間デザインに関心をお持ちの方々に多くご参加いただきました。

占部まりさん

締めの言葉は、CPDSの花村邦昭代表理事が「企業は社会の公器であり、まさに社会的共通資本である」とまとめました。花村代表は学生時代、本郷のキャンパスで宇沢先生と同じ時間を過ごしていた時期があるそうです。テーマが幅広く、90分ではとても足りない中身の濃いフォーラムとなりました。また続編を企画したいと思います。占部さん、ご参加の皆様そしてロフトワークの皆さん、どうもありがとうございました。

CPDS花村代表理事

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